「背骨洗うのがベストなんだけどぉ…しょうがないわね…」
洗い屋は君の髪の毛を洗い出した。
髪を濡らして毛質を確かめ、それによって使うシャンプーを変える…
なんとなく、プロのような趣があった。
「はじめての人だから、ただにしておいてあげる」
そう言いながら、洗い屋は君の髪をきれいに洗った。

「洗わせてくれたから…お礼ね。ここの路地裏と、ピエロットのギター引き。きっとあなたが欲しがっているものがそこのどちらかにあるはずよ。欲しがっていた…情報がね…」

何となくさっぱりした気持ちで、君は洗い屋を出ていった。


とりあえず斜陽街を歩く