青春だった
青春はあの場所に確かにあった。
僕たちの殴り書きの青春。
走りすぎてからわかる。
汚くて崇高なような、
ごちゃ混ぜの嵐のようなもの。
ああ、あれは青春だったんだ。
感情が暴走するままに、
思いつくことは片っ端から。
それは決して美しくない。
でも、その感情は澄んでいる。
破壊も創造も一緒くたになって、
それはとても危険だ。
危険であるとともに、
そこを乗り越えなければ成長できない。
認めて、否定して、もがいて、笑って。
戸惑って、恋して、大人ぶって。
巨大なエネルギーを、
内側に凝縮させて、
いつも爆発しているような存在。
それが青春だったと、
あの場所に、あの時に、
確かにあの嵐は存在した。
内側に、外側に、
吹き荒れていく嵐があった。
嵐の吹きすさぶ中、
駆け抜けていく季節があった。
やがて青春は秩序という棺おけの中に葬られる。
どんなに輝いた季節だろうとも、
気がつけば、自らの手で、葬っている。
季節は思い出という名前に変わり、
日々劣化していく。
劣化していくのに美しいのはなぜだろう。
劣化するほど美しいのはなぜだろう。
馬鹿をやった仲間が、
記憶の中で笑っている。
嵐の中を戦った戦友だ。
青春を繰り返すわけには行かないけれど、
たまに記憶で会えないだろうか。
思い出の中でだけ、
また、ばかばかしい、くだらないことをしよう。
あの季節は最高だった。
あの場所に、確かにあった。
あれが、青春でした。