時計が笑う
時計が笑っている。
お前には明日のありかもわからないと。
明日はどこにある。
いつの間にかいつもやってくる、
明日はどこにある。
時計はわかっているから、
ニヤニヤと笑っている。
時間に追われている人間が滑稽なのだろうか。
そのほかにも楽しい何かがあるのだろうか。
明日はどこにある。
時計は笑っている。
私はノーヒントで明日を見つけなければならない。
それは、時計が明日を指すよりも前でなければいけない。
明日はどこだ。
どこから来て、どこにいってしまうのだ。
どこにでもあってどこにもないものなんだ。
時計が謎かけをしてくる。
そんなものに答える暇などない。
私は明日を探さないといけない。
今日よりもっとすばらしく、
悪いことなどない明日を探してつれてこないといけない。
それは私のためだけでなく、すべての人のために。
正解は。
言いかけて、時計は黙る。
そして、
タイムリミットだね。
と、時計は告げる。
何の変哲もない一日が始まる。
私はまた、すばらしい明日を連れてこれなかった。
どこにでもあってどこにもないもの。正解は君が良く知っているよ。
時計はそういってまた黙った。
どこにでもあってどこにもないもの。
すばらしい明日だろうか。