まぶたのうら


まぶたの裏。あなたがいる。

自分で自分を追いつめてどうしようもない時、
一人一人、まぶたの裏に思い描いてみる。
父、母、兄弟。
思い出せる限り、何人も何人も。
関わった人を、何人も何人も。
笑顔しか思い出せないのはご愛嬌。
みんな幸せに微笑んでいる。
この笑顔を曇らせたくなくて、
また、がんばろうと思う。

がんばろうと思いながら、
ときどき泣く。

あの時どうすればよかったとか、
後悔だってある。
幸せばかりじゃなかったと思う。
でも、まぶたの裏に描くみんなは笑顔で、
数年単位であってない人は若いままで。
みんなそれぞれの人生を今も生きているってわかってるけど、
幸せだった時を切り取って、まぶたの裏にあなたがいる。

今あなたは幸せですか?
まぶたの裏のあなたは笑顔で、
私を時々励ましてくれます。
あなたのまぶたの裏に私はいますか?
いなくてもしょうがないですけど、
いたら、あなたを励ましているといいなぁと思うのです。

私のまぶたの裏。
何人も何人もの笑顔。
立ち上がれ、と、自分を鼓舞して、
ときどき泣く。

素敵な笑顔のあなたへ。
ときどき泣いていますけれど、
私は元気です。
いつもまぶたの裏で微笑んでくれてありがとう。
その記憶が、私を元気にします。

さぁ、泣くだけ泣いたら、
今度は笑う番にしよう。


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