君は役目を忘れて斜陽街をふらついた。
歩いているうち、君は全てを忘却した。
しばらくすると、見なれぬ男とぶつかった。

「お前は…何だ?」
何だと聞かれても、君は何なのかわからない。
「お前は自分が何してるのかわかってないんだな?」
君は自分の役目を忘れている。
何か役目があったような気もするが、いつしかそんな事はどうでもよくなっていた。
男はそんな君を見やると、
「まぁた、『迷子』かよ…」
と、呟いた。

君の斜陽街での役割は『迷子』に決定した。
君はさまよう。斜陽街を…
何をするわけでもなく、すべて忘れて…

THE END


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