怪談:エイリアン信用金庫


映画を見た。
地球とは別の星があって、
その星から地球に攻め込んできた、異星人の話。
地球人は頑張って、
異星人を追い払った。

異星人は一般的にエイリアンというらしい。
エイリアンというタイトルの映画もあるらしいけど、
見たことないからわかんないや。
とにかく、異星人は地球に攻めてきて、
地球にとっては悪らしいんだよね。

疑問があって、
地球人がよその星に行ったら、
それと同じことをするのかな。
その星に住んでいる命を全滅させて、
そこに地球人が暮らすのか。
今のところ、地球人が住めるような星はなくて、
そこに攻め込むこともないけど、
地球の歴史から、
住める所見つけたら、そこに攻め入るかもしれないなぁ。
歴史は繰り返す。

さて。
なんでみんなエイリアンが攻めてくるものと思っているんだろう。
旅行に来るかもしれないし、
研究の対象としてみているかもしれないし、
そもそも地球人が感知する姿じゃないかもしれない。
僕はエイリアンを知っている。
仮の姿として人間の姿をしているけど、
近所の信用金庫の窓口をしている人だ。

窓口のお姉さんは、エイリアンだ。
お姉さんが信用金庫から帰るとき、偶然、触角が出ていることを、
僕は偶然見てしまった。
僕は何も言わなかったけど、
お姉さんは僕に口止めを頼んだ。
エイリアンが攻め込むと、地球の人は思っている。
だから、エイリアンが友好であると思ってもらうまで、
正体は明かせないらしい。

お姉さんは、
信用金庫で窓口をしている。
そのお姉さんには、同じくエイリアンのお客も来るらしい。
そうか、地球在住エイリアンも、生活があるんだな。
ゆっくりエイリアンが悪でないと浸透していったら、
世界が広がるかもしれない。
僕が大人になるころ。
エイリアンが隠れなくて済むようになるかもしれない。

それはそれで、映画のように面白いかもしれない。


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